11月26日(土)、仙台のクライミングジムで行われた「GIG Session」という大会に、セッターとして参加していた安間氏。決勝のルートセッティング前に近況を聞くことができた。しかし、その心の内のすべてを理解するには、少し、時間が足りなかった。ここ最近、スポーツクライミングが東京オリンピックの正式種目になったことで、メディアでの露出も増え注目されている競技でもある。今年4月には、埼玉県・加須市でワールドカップも開催された。しかし、そこには、安間選手の姿はなかった。日本人選手としては、12年ぶりの優勝。2012年・2013年と2年連続で、ワールドカップランキングリード種目で年間チャンピオンになる活躍をし、トップクライマーとしての地位を確立した。しかし、2015年シーズンから、その表舞台と言ってもいい、コンペティションに顔を見せなくなる。その理由、その想いを聞いた。

IMG_02IMG_04

クライミングとの出会いは、小学生の頃。そこから、スポーツクライミングの世界にハマり、コンペティションに出るようになる。コンペティションに出ることで、アスリートとしての自分の位置や、競技に出ることでの安心感、充実感、満足感を得ていたと言う。もちろん、まわりも認める結果も出してきた。しかし、そんな忙しい日々を送る中、自分のクライマーとしての将来や方向性を考えるようになり、今、このタイミングは、自分を見つめ直す時間が必要との想いで、競技から離れ、少しスローダウンした活動をスタートさせる。そんな中、自分を見つめ直すフィールドのひとつとして、海外の自然岩を登る。自然岩は、人口壁に比べ、自分の持つ感覚が、より繊細となり、潜在的な能力を覚醒させる。まさに、自然岩を登ることで、その答えやヒント、アイデアを、安間選手に与えることになる。しかし、それは、安間選手にしか見えない未来の壁でもある。2020年、その答えを見つけたクライマー安間佐千として、コンペティションの舞台に戻ってくると感じた。

クライマーとしての情熱とメッセージを伝えたい。
クライミングを通して、チャレンジすることの素晴らしさ、限界を超える素晴らしさを伝えたい。そして、安間佐千という人間を表現していきたいと言う。そう話す目は、力強く引き込まれる。表現するフィールドは、登ることだけではない。どう伝えるかも大切な要素でもある。今回のイベントも、そのひとつだ。世界レベルを知る、トップクライマーが、ルートをセットする。そのルートには、もちろん、チャレンジすることの素晴らしさを知ってもらいたい、限界を超える素晴らしさを感じてほしいという、安間佐千からのメッセージが込められている。参加したジュニアや若い人達には、そのメッセージを受け取ってほしいと思う。
これからも、いろいろな形や場所で、そのメッセージは発信されていくことになる。
IMG_06IMG_03
安間佐千(あんま さち) 1989年9月23日生まれ。
12歳のとき、父の勧めで始めたクライミングに出会う。類い稀な才能はすぐに開花し、日本選手権や世界ユース選手権など数々の大会を制す。2012シーズンは日本人男子では12年ぶり(平山ユージ以来)となるワールドカップ・リード種目総合優勝に輝き、名実とともに世界一となる。翌2013年もワールドカップ総合優勝を達成し、日本人男子では初の2年連続のタイトルを獲得。現在は外岩での活動を積極的に行い、高難度ルートを登攀、日本が世界に誇る最強クライマーの一人。
Japan_Rock_Trip-3.17.16-54574 (1)

(c)Eddie Gianelloni

GIG Session Vol.7イベントの模様はこちら
https://www.facebook.com/ClimbingBoulderingZibox/?fref=ts

取材協力
Base Camp Inc. http://b-camp.jp/
Climbing & Bouldering Zi;BOX / 株式会社ズィーボックス http://profile.ameba.jp/zi-box3693070/

 

 

安間佐千選手ページ  http://team-daito.com/athelete/1

ぜひ、選手ページbt_supportのアイコンをクリック!

 

 

レポート:青木裕二(clutch-works