初めて試合を見たのは2015年3月。ブラインドサッカーの激しい当たりや、巧なドリブルを目のあたりにし感動したことを覚えている。若手メンバーの加入など、多少の入れ替えはあるものの、岡田選手をはじめ、経験のあるベテラン選手も健在な新潟フェニックスファイヤーズ。チームは着実にレベルアップしているように感じた。以前より、選手が自信を持ってプレーしていること、ゴールに向かう積極性が感じられ、チームとしても、まとまり感や一体感が増したように思う。今回の日本選手権でも、北日本リーグで優勝出来なかったことの課題を、実戦の場でいろいろと試していた。今シーズンより、日本代表トレセンメンバーでもある高校3年生・山田弘毅選手をキャプテンに置き、北日本リーグでの優勝、クラブ選手権出場を目標にしていて、チーム全体でのレベルアップを図っている。課題は、個々のレベルアップはもちろん、今大会を含め、レベルの高いチームとの試合、実戦経験が必要と浅間監督もコメントしていた。今後の活躍に期待したい。
今回は、ゴール裏で、選手に指示を出すガイド(コーラー)のメンバーに注目してみた。新潟フェニックスファイヤーズのガイドは、青柳美希さん。小柄な体ながら、相手チームにも負けない大きな声で指示を出す。ブラインドサッカーは、アイマスクを付け目が見えない状態でプレーする。ボールの中には、鈴が入っていて、ボールの方向はイメージできるものの、正確な位置は、当然分からない。そんな選手の目となるのが、指示を出すガイドの役割だ。その指示は、角度や距離を伝える正確なものだ。60度の位置、5メートル先に相手選手がいるよ。ゴールまで、何メートル、シュートチャンスなど、大きな声で伝える。そこには、フィールドプレーヤーではないが、選手の目となり、プレーに参加している。そこには、選手との信頼関係がなにより重要である。フィールド内でプレーはしていないが、6人目の選手であると感じた。チームスポーツは、選手同士のコミュニケーションが重要であることは、誰もが知っていることだが、ブラインドサッカーは、その競技特性上、想像以上にコミュニケーションの信頼性が重要と言える。アイマスクをして目が見えない状態で走る、ドリブルをする、シュートすることをイメージしてほしい。簡単ではないことが分かるはずだ。ぜひ、会場でガイドの指示で動く選手のプレーに注目してほしい。そんな、ガイドの青柳さんに聞いたところ、大きい声、早めの指示、選手がイメージしやすい指示を心がげていると言う。もちろん、選手の一員として戦っていると力強く言っていた。
大会後のコメント(新潟フェニックスファイヤーズ・フェイスブックより)
6月23日・24日、東京都府中市で開催された第17回アクサブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権に参加してきました。今年度からチーム史上最年少キャプテンに就任した山田選手を中心に過去の大会とは少し違ったスタンスで臨み、勝敗だけを見ればあまり良い結果ではありませんでしたが、チームとしては今後の課題と方向性を再認識できた収穫のある大会でした。今回の大会で得ることができた課題を次回は結果に結びつけられるように、これからまた練習を頑張っていきたいと思います。
プロジェクト事務局メンバー取材後記
「暗闇で歩く、走る。」想像するだけで恐怖を覚えるのに、目の前の選手は、ボールの「音」とチームメイトの「声」 だけで自分の位置を把握し、時に激しくぶつかりながらボールを追いかけていました。特に、男性に混ざって果敢に攻める女の子の姿は、同性としてかっこいいと思いましたし、勇気をもらいました。
営業企画部販売促進課・山本優佳
ブラインドサッカーを観戦するのは2回目。前回は、壁に体当たりする「ブレイブ」カップの意味を目の当たりにした。壁と敵に手加減なく体当たりする勇敢さにはとても驚いたが、今回は、激しい競技の中でも緻密なパスに感銘を受けた。壁際の味方の待つ場所に、真っすぐなパスを出す。自分のいる位置、味方のいる位置を声を出し合い、何度も確認する。何度も同じ練習を重ねた成果だと思う。音のみの世界で研ぎ澄まされた感覚もさることながら、何度も声をかけあってコミュニケーションしている様子も印象的だった。いつの大会の時にもチーム大東のTシャツを着て下さるみなさん。これからもみなさんのコミュニケーション力を見習って仕事に生かしつつみなさんを一丸となって応援していきます。
人事部安全衛生課・澁谷基子
ブラインドサッカーは基本的にフットサルのルールで行われ、視覚を完全に覆った状態で音のなるボールを使用してプレーをする競技です。実際に体験させていただきましたが、サッカー経験者である私でも何もできませんでした。しかし、選手たちは見えているかのようにプレーをしており、研ぎ澄まされた感覚と「音」と「声」のコミュニケーションの巧みさを感じさせられました。視覚に障害のある方と健常者が究極のコミュニケーションをとってプレーする姿を目の当たりにして、スポーツが持つ力を実感しました。コミュニケーション力がチームを前へ導く。今回見させてもらった選手たちの姿を見習って今後の仕事に活かしていくとともに、選手たちを心から応援したいと思います。
安全管理部環境指導課・上田雄磨
初めて観戦したブラインドサッカー。観戦前に想像していた視覚に障害をもった方のプレーは、スローかつ、接触の少ないシーンであった。しかし、実際の試合を観戦すると、予想に反し、スピーディかつ、接触を恐れない激しいプレーの数々であった。選手は、ボールの音や選手同士の声の掛け合いでゴールに向かう。練習を重ね、ゴールに向かうシーンで、私はつい歓声を上げてしまい、審判に指摘されてしまった。ブラインドサッカーは、聴覚を頼りとするスポーツであるため、プレー中に観戦客が声を出すことは一切禁止でマナー違反とされている。今回観戦した試合は、2-0で見事勝利も納め、つい歓声を上げてしまうような気持ちが入る試合展開であった。チームの雰囲気と戦術を現場で体感すると、今後もさらにチーム力アップが期待できると感じた。今回の観戦で感じた、接触を恐れない激しい姿勢を、私自身仕事に活かしていきたい。今後も選手たちを応援していきたい。
施工品質管理部施工管理課・志田知哉
取材大会
大会名:第 17 回 アクサブレイブカップブラインドサッカー日本選手権(アクサブレイブカップ)
日 程: 2018 年 6 月 23 日(土)~24 日(日)
会 場:予選ラウンド(総合学院テクノスカレッジ東京府中グラウンド・ 東京都府中市)
主 催:NPO 法人日本ブラインドサッカー協会
北日本リーグ予定
第1節 9月 会場未定(北海道)
第2節 10月7日(日) 新潟聖籠スポーツセンターアルビレッジ(新潟県)
第3節 11月 会場未定(宮城県仙台市)
新潟フェニックスファイヤーズフェイスブック https://www.facebook.com/nbfa.niigata.phoenix/
過去のレポート http://team-daito.com/magazine/?p=1331
過去のレポート http://team-daito.com/magazine/?p=14
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レポート:青木裕二(clutch-works)