Vol.38は、女子野球の森山選手。初めて、会ったのは2015年の高校生の時でした。その翌年、大学の女子野球部に進学。大学4年間は、学生生活はもちろん、部活動でも充実した4年間を過ごしたようです。今回のコロナ感染拡大の状況の中、競技活動も制限され、今後の選手活動継続、現役選手としての競技とのかかわり方など考える時間になったようです。森川選手は、選手としては、一旦、区切りを付け、指導者への道に進むことを選択。卒業後、大学院博士前期課程へと進学し、スポーツ心理学を専攻。選手としての経験とスポーツ心理学を勉強することで、選手のメンタル面もサポートできる指導者になることを、新たな目標として頑張っています。アスリートには、競技生活の中で、環境の変化や人生設計など、そのタイミングで決断が必要な時期が必ず訪れます。今回の森川選手の判断は、これまで競技生活を続けてきた中で、サポートしてくれた人達への感謝の気持ちや女子野球で汗を流す後輩達への強い想いを感じることができる選択です。女子野球に限らず、スポーツの競技環境も変化しています。新しい時代を切り開いていく森川選手の未来を応援していきたいと思います。
Q1
現在の状況を教えてください。
2020年4月より、大阪体育大学大学院博士前期課程へと進学した。2020年度より、所属をクラブチームへと移して競技を継続する予定であったが新型コロナウイルス感染症の影響で、所属が見送りとなってしまった。そこで、出身でもある大阪体育大学硬式野球部(女子)の部活を見ることになり、先日、2021年度より正式にコーチとして登録される運びとなった。大阪で生活できるのもあと1年で研究も本格的になるため、2021年度は選手として活動することを断念する。
Q2
出場予定の大会をお知らせください。
5月15日・16日 第7回全国大学女子硬式野球選手権高知大会
@高知県安芸市(安芸市営球場)
5月~6月 第12回関西女子硬式野球選手権ラッキートーナメント大会
@履正社箕面グラウンド(福知山市営球場・田辺スポーツパークほか)
7月17日~19日 第9回スイートデコレーションカップ 女子硬式野球北海道大会
@北海道江別市(野幌総合運動公園野球場)
8月7日~12日 第17回全日本女子硬式野球選手権大会
@愛媛県松山市(マドンナスタジアム,坊ちゃんスタジアム)
9月9日~14日 第11回全国大学女子硬式野球選手権大会
第5回全国大学女子硬式野球オープン大会
@和歌山県田辺市(田辺スポーツパーク野球場・上富田球場)
Q3
直近、出場した大会結果をお知らせください。
大会名:第10回全国大学女子硬式野球選手権大会
成績:準優勝
Q4
現在、どのような練習やトレーニングを行っていますか?
選手への指導、およびノックやバッティングピッチャーなどの練習補助を行っている。また大学院で専攻しているスポーツ心理学の知見を活かし、選手が心理面で困ったりしていないかを、日常会話などから引き出すよう心掛けている。
Q5
試合前など、ルーティン(決まり事)はありますか?
音楽を聴いて落ち着くようにする。道具を磨く。
Q6
目標にしている選手、尊敬する人はいますか?
両親。自分たちの生活を犠牲にしてでも野球を続けさせてくれた。進学先も意思を尊重させてくれた。
Q7
リフレッシュ方法や趣味などはありますか?
違うスポーツをすることでリフレッシュをしている。趣味は大学3年の時に授業で始めたゴルフ。
Q8
今後の目標を教えてください。
今シーズンは昨年コロナで選手としての活動ができなかった分の巻き返しをしたいと考えていたが、自身のキャリア選択の事も考え、コーチとして選手のサポートをすることにした。しかしながら、学ぶことは選手だったころよりも多く、選手のプレーを外から見ることで気づくようになったことも多い。大学院修了後は教員の職に就き、部活動の指導にあたることも踏まえて考えると、この1年は競技に今後も関わって行こうと考える自身にとって大きなステップアップの1年となると考えている。女子野球は生徒・学生の期間を終えた後に競技を継続する環境がかなり少ない。自身も去年・今年と経験し、女性アスリートにとっても大きな問題となっているキャリア選択にも何か尽力できるような働きを今後していきたい。また、野球という競技はまだまだ昔ながらの根性論であったり、古いといわれる練習法が根付いたりしているスポーツである。女子も野球をやるのが当たり前となっている時代で、さらに女子選手にあった科学的根拠に基づいた指導を行えるよう、コーチ生活と大学院生生活を並行してこの1年を過ごしていきたい。
Q9
最後にTEAM DAITO 未来のアスリート支援プロジェクトへメッセージをお願いします。
TEAM DAITOの活動初年度よりサポートいただき、ありがとうございます。2020年~2021年は私自身の競技生活にとって大きな選択を迫られる1年でした。当初はプレイヤーであることに強いこだわりを抱いておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、断念する運びとなりました。しかしながら、これも心理学者ユングが述べた意味ある偶然の一致と考え、前向きに自身の次なるキャリアの選択へと生かすことができたと思っております。今後とも女子野球・ソフトボール競技に携わっていく者として、選手たちのサポートをしながら、自身の力を伸ばしていこうと思っております。
小林社長を始め、関係者の皆様方には本当にたくさんのご支援・ご声援をありがとうございます。今後とも精進してまいりますので、どうぞよろしくお願い致します。
森川澪選手ページ http://team-daito.com/athelete/27
2016.10.20 | vol.32 https://team-daito.com/magazine/?p=1468
2015.05.15 | vol.3 https://team-daito.com/magazine/?p=66
TEAM DAITO「未来のアスリート支援プロジェクト」は、森川澪選手を応援します!
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